妊婦はインフルエンザ・ワクチンを接種して良い?昨冬は、当初にインフルエンザの流行の兆しがみられたものの、大きな流行はみられませんでした。 当院に通院中の妊婦さん方から、「インフルエンザ・ワクチンの接種は受けられるでしょうか?また、受けて良いのでしょうか?」とのご質問をうけることがありますので、この点についてお知らせいたします。 米国疾病管理予防センター(CDC)ガイドラインによれば、“妊婦も接種対象として重要”としています。それは、『妊婦はインフルエンザの重症な合併症を発症する危険性が高い』からです。心拍数・心拍出量・酸素消費量の増加や肺機能の低下、免疫機能の変化が関連しているようです。 インフルエンザ・ワクチンは不活化ワクチンであるため、いかなる時期に接種しても基本的に安全であり、インフルエンザの流行期に妊娠14週以降になると思われる女性にはワクチンを接種すべきとしています(胎児への副作用は無いとしています)。 しかし、妊娠初期の自然流産と、副作用による流産等と重複させないために、胎盤が完成する妊娠14週以降の接種が望ましいと思われ、日本ではこの週以降に妊婦さんの希望で接種する傾向となっています。 インフルエンザを発症した妊婦さんから産まれた子供には、多動症等がみられるという報告があり、予防接種済みの母親から産まれた乳児では、インフルエンザの罹患率や重症の呼吸器疾患罹患率が低くなると報告されています。 これらの報告からもワクチン接種をお勧め致しますが、“インフルエンザ・ワクチン接種によるトラブルが全く無いわけではない(20人/約200万人)”ということも、ご承知おき下さい。 また、母乳を介してインフルエンザ・ウイルスが乳児に感染することはありません。 インフルエンザ・ワクチン接種をご希望の場合は、お早めにお知らせ下さい。 よこすかレディースクリニック 横須賀 薫 (2008年11月) | ||